前回は防災や救助の目線でのドローン活用法でしたが、今回は空撮の観点から。
ドローンというと、防災やインフラ点検などの専門的な仕事のイメージが強いかもしれません。でも最近は、地域の魅力を伝える観光や地域PRの分野でも、ドローンがどんどん活躍しています。
空からの映像は、普段の風景を新鮮に見せてくれますし、SNSや動画サイトでの発信にもピッタリ。実際に地方自治体や観光協会もドローン映像を積極的に活用していて、地元のドローン資格者や愛好家が大いに頼りにされているのです。
今回は、実際に起きているリアルなドローン活用事例を交えながら、「観光・地域PR」での使い道、そして一般のドローン操縦者がどう関われるかについてお話しします。
INDEX
なぜ観光にドローン映像が必要なのか?
観光PRは「いかに人の興味を引くか」が重要です。スマホで手軽に見ることができ、画面の中で印象的な映像は強力な武器になります。
地上からの写真や動画ももちろん大事ですが、ドローンが撮る空撮映像は、町全体や自然の雄大さを一目で伝えられる特徴があります。
たとえば、季節ごとに変わる山並みや海岸線、田んぼの美しいパッチワークなど、上空からの視点は誰もが驚く新鮮さを持っています。
実際の地域事例
岐阜県郡上市の取り組み
郡上市は美しい山と伝統文化で知られる町ですが、近年は地元のドローン愛好家たちが協力し、四季折々の郡上八幡の風景を空撮。
これらの映像は観光協会のYouTubeチャンネルで公開され、SNSでも拡散されています。郡上八幡の歴史ある町並みを空撮で見ることで、訪れたことがない人でも一気に魅力を感じるきっかけになっています。
鹿児島県指宿市の空撮プロジェクト
指宿市は温泉と海岸が有名な観光地。地元のドローン操縦者と観光協会が連携し、砂蒸し風呂や海岸線の絶景を撮影。
その映像はプロモーション映像やSNS投稿に使われ、若い世代を中心に注目を集めています。
特に夕日の映像は多くの人にシェアされ、指宿の魅力発信に大きく貢献しています。
北海道美瑛町の空撮マップ
美瑛町は美しい丘陵地帯とパッチワークの丘で知られています。
観光協会は地元のドローン操縦士の協力を得て、空撮した写真を使った「空撮マップ」を作成。
訪問者が空撮ポイントを楽しみながら巡れる仕組みを作っています。
また、美瑛町のSNSでも空撮映像が定期的に公開されており、観光客の関心を高めています。
一般の人でもできる!地域観光PRへの参加方法
「でも自分にできるの?」と思う方もいるかもしれません。
ドローンの国家資格を持っていれば、地域の観光PRに参加するチャンスは意外と多いです。
1. 地元観光協会に映像を提供する
撮った映像を自治体や観光協会のSNSやYouTubeに提供。
素材として使ってもらうだけで、地域の魅力を広める大きな力になります。
2. 地域イベントの空撮
祭りやスポーツ大会、マルシェなどの地域イベントの空撮を担当することも。
第三者の上空飛行許可が国家資格で取りやすくなるので、安全に撮影できます。
3. オリジナルの空撮動画をSNSで発信
自分の住む地域の知られざるスポットをドローンで撮り、YouTubeやInstagramで発信するのも効果的。
地域外の人に「こんな場所があるんだ」と知ってもらえます。
観光PR以外の「空撮」活用も拡大中
ドローン映像は観光PRだけでなく、地元の歴史や文化の記録にも役立ちます。
たとえば、廃校や廃線跡の空撮記録は地域の宝物となることもあります。
また、空撮動画を活用したVR体験や、ドローンツアーの企画など、新しい観光の形も模索されています。
おわりに
ドローン国家資格は、ただの“操縦の免許”ではありません。
地域の魅力を発信し、町おこしに参加するための強力な武器です。
観光地の空撮は、専門家だけでなく、地元に住む資格者や愛好家の力を求めています。
「資格を取ったけどどう使おう?」と悩んでいる方は、ぜひ地域の観光PRに目を向けてみてください。
あなたが空から撮った映像が、地域の未来を変えるかもしれません。